弱い心と引き換えに強い拳。

私、バンド好きの友人と13日の土曜日METROCK大阪に行ってきました。好きなバンドマンさんが出演していらっしゃいました。雨の中、濡れながら暴れ歌う姿は素敵でしたし、再度惚れました。

 

 

当時、友人が学校終わりの放課後お勧めしてくれたロックバンドに惚れ込んだ私は一気に曲を聴き漁り、すぐさま友人と同じバンドが好きになった新参者2名は近県で行われる12月のフェスに駆け込んだことを覚えています。ここからフェス物語は始まったのです。

 

 

2022年、久しぶりに行ったフェスではコロナの猛威が絶好調の時。声出しと人数制限などのルールがあり、あるべきフェスの姿からはかけ離れていました。

しかし、2023年。

マスクの着用は任意になり、声出し可、人数制限やソーシャルディスタンスも無し。やっとコロナ前の風景が戻りました。

 

この現状だけで私は嬉しいのに、好きなバンドマンが雨に打たれながら楽器を掻き鳴らしているではありませんか。泣くような楽曲でもないところで私は泣いていました。涙と雨でぐしょぐしょになりながらも突き上げる拳は力強いものでした。だって。ずっと上げていた右腕が筋肉痛なんですもの。

 

ベース、ドラムの重低音を近くで、真正面から、音を、身体が打たれるように受けて。

ギター、ボーカルの主旋律を近くで、真正面から、音を、友人の話し声なんて遠くに感じるほど強く響くように聴いて。

 

幸せを感じました。バンドマンは

「ファンが我慢してくれていたから今がある。」と言っていました。でも、私は思うのです。

「絶対にコロナ前の風景を取り戻してみせるから。」とファンを勇気付けて、声、密集以外の音楽の楽しみ方を教えたバンドマンさん達、何とか音楽を提供したいと試行錯誤したフェス主催者さん達こそ、今があると思うのです。

 

こんな文章が音楽関係者の皆さんに届くかどうかはわかりません。しかし、これだけ言わせてもらいます。「あんな時だからこそ!!と立ち上がり音楽を届けてくれてありがとう」と。