コーヒーを濾すには時間が掛かるように。
心が動くと共に自然と体力を奪われる。
しんどい。
幸せな感情も悲しい感情も名前がつけられない程小さい微々たる感情も全てが自分の中で溢れかえる。
幸せな感情が生まれた瞬間はとても嬉しくて心地良いのに、この幸せが一本の映画みたいに時間が無性に過ぎて終いには綺麗に忘れてしまうのだと分かっているから余計に虚しい。
持った感情全てを客観視するには時間がかかりそうです。訪れた感情が去った消失感はずっと消えないでしょうけど。コーヒーのカスが残るみたいです。
皆さんは秘密主義ですか?
突然ですが、皆さんは秘密主義ですか?
秘密主義と言っても何もかもを秘密にしたい人とプライベートな部分を秘密にしたい人など色々な人が居ると思いますが。
私は「私の中の一番を秘密にしたい主義」です。
もし、家族や友人、恋人から
「ジャンルは問わないからお勧めの本を教えて」
と言われたとします。私は毎晩寝る前に必ず読むぐらいに好きで愛している本があります。しかし、この本を
「私が何回も何回も読んでしまう程大好きな本で、どこが好きなのか語ったら日を跨いでしまうぐらい好きで、この好きという感情を通り越して愛している本なの!」
と教えたくないのです。私の中の一番は私だけが知っていればいい。これが世の中で言う、独占欲です。はい。知っていますとも。本如きにそんな独占欲を抱いてどうすると思われるかもしれません。どうせ、買ってる人なんて何万人も居ると思われるかもしれません。そんなことは分かってるんです。一番好きな本ランキングで一位を獲ってしまうほど愛されている本かもしれません。
しかし、この本を私が手に取り、紙を捲った時の文頭の表現の衝撃や嬉しさ、哀しさ、共感した部分というのはその時に読んだ私だけの感情であるんです。
この感情だけは誰にも共有、共感されていいものではないと思ってしまうのです。
もしかしたら、秘密主義は独占欲等の黒い感情ヴェールで覆われているから他者から見えないのかもしれません。